和歌山県・南紀白浜のアドベンチャーワールドは、公式サイトによると約120種・1600頭の動物に会える、動物園・水族館・遊園地が一体となった複合テーマパークです。
「アドベンチャーワールドにはどんな種類の動物がいるのか」「話題のパンダは今どうなっているのか」——この記事では、そんな疑問にエリア別・図鑑形式で先にお答えしていきます。
結論からお伝えすると、園内の動物は「サファリワールド(肉食・草食)」「マリンワールド(海の生き物)」「ふれあい広場」「ファミリー広場」の4エリアで把握すると、とても分かりやすくなります。パンダについては、2025年6月に4頭が中国へ返還され、現在の飼育状況は変化しています(詳しくは後半で正直にお伝えします)。
アドベンチャーワールドの動物一覧とは?エリア別の全体像
最初に、全体像をつかみましょう。アドベンチャーワールドの動物は、暮らすエリアごとに整理すると迷いません。
公式サイトによると、園内では約120種・1600頭の動物が暮らしています。和歌山県西牟婁郡白浜町にあるこのパークは、1978年に「南紀白浜ワールドサファリ」として開園し、1983年に現在の「アドベンチャーワールド」へと改称しました。
「人間と動物と自然とのふれあい」をテーマに掲げ、動物園・水族館・遊園地が一つになった、国内でも珍しい大型施設です。
下の早見表は、このあとの各見出し(エリア別)とそのまま対応しています。見出しと照らし合わせながら読み進めてください。
| エリア(=この記事の見出し) | 代表的に会える動物 |
|---|---|
| サファリワールド(肉食ゾーン) | ライオン、ホワイトタイガー、キングチーター、サーバル、ヒグマ |
| サファリワールド(草食ゾーン) | アフリカゾウ、アミメキリン、シマウマ、シロサイ、ラクダ |
| マリンワールド(海の生き物) | バンドウイルカ、ハナゴンドウ、8種のペンギン、アザラシ |
| ふれあい広場・ファミリー広場 | カピバラ、カワウソ、サル類、アルパカ、フクロウ、ワシ |
この表の並び順のまま、ここからは各エリアを図鑑のように一つずつ見ていきます。
マリンワールドの海の生き物|イルカと8種のペンギン
マリンワールドは、イルカのライブと、驚くほど多彩なペンギンに会える海のエリアです。
このパークの水族館部分の中心で、「ビッグオーシャン」で行われるイルカのライブ「マリンライブ」は、多くの来園者が目当てにする見どころです。
クジラの仲間としては、ハナゴンドウ、オキゴンドウ、そしてイルカの代表格であるハンドウイルカ(バンドウイルカ)やカマイルカなどが飼育されています。
ただ泳ぐ姿が美しいだけでなく、トレーナーとの息の合ったパフォーマンスで、見る人の心を一気に惹きつけてくれます。

そして、ぜひ注目していただきたいのがペンギンの充実ぶりです。
公式サイトによると、アドベンチャーワールドでは8種類のペンギンを飼育しています。会えるペンギンを並べます。
- エンペラーペンギン(コウテイペンギン:最大種)
- キングペンギン(オウサマペンギン)
- ジェンツーペンギン
- アデリーペンギン
- ヒゲペンギン
- イワトビペンギン
- ケープペンギン
- フェアリーペンギン(コガタペンギン:最小種)
特筆すべきは最大種のエンペラーペンギンです。国内でエンペラーペンギンを飼育している施設は限られており、同園は繁殖に取り組んできた数少ない施設として紹介されています(断定は避け、最新は公式でご確認ください)。
筆者が各地の水族館を見てきた経験から言えば、エンペラーペンギンは温度管理が難しく、まして繁殖まで狙う施設はごくわずかです。1種類の充実だけでなく「寒帯から温帯まで」幅広い環境を整えている点に、筆者は展示の層の厚さを感じます。
海獣館ではゴマフアザラシの姿も見られ、水辺の生き物をじっくり観察したい方にはたまらないエリアです。
サファリワールドの肉食動物|ホワイトタイガーとキングチーター
サファリワールドは、野生に近い環境で暮らす動物たちを、列車型のバス「ケニア号」などに乗って周遊できるエリアです。まずは肉食ゾーンから見ていきます。
会える主な肉食動物は次のとおりです。
- ライオン(給餌体験ができる「ライオンテラス」があります)
- トラ(アムールトラと、白いホワイトタイガーの両方)
- チーター(珍しいキングチーターも飼育)
- サーバル(アフリカ原産の中型のネコ科)
- ヒグマ(亜種のエゾヒグマ)
- マントヒヒ
特に、体の模様が通常と異なる「キングチーター」や、トラの白色変種である「ホワイトタイガー」は、他の動物園ではなかなか見られない存在です。

猛獣ゾーンはゲートで仕切られ、徒歩や自転車では立ち入れないよう安全に配慮されています。観察はケニア号やカートなどの乗り物を使う形です。
事前予約制で、肉食動物を間近で見学できるツアーも用意されています(内容・料金は変動するため公式でご確認ください)。
一般的な動物園が「柵越しに眺める」展示にとどまりがちなのに対し、同園は「乗り物で群れの中を進む」サファリ形式を軸にしています。筆者は、この”距離の詰め方の設計”こそが同園最大の個性だと受け止めています。
サファリワールドの草食動物|キリンやゾウにエサをあげられる
同じサファリワールドの草食ゾーンでは、広々とした草原でおだやかに暮らす動物たちに会えます。
ここの魅力は「エサやり」体験の豊富さです。会える草食動物を見てみましょう。
- アフリカゾウ(「エレファントヒル」で暮らします)
- アミメキリン(「キリンテラス」で観察)
- サバンナシマウマ
- シロサイ
- ゴールデンターキン(ウシ科の大型草食獣)
- ヒトコブラクダ
- ムフロン(野生ヒツジの一種)
- エランド、シロオリックス、ローンアンテロープ(いずれもアフリカ系の大型アンテロープ)
草食ゾーンでは、有料のエサを購入してキリンやラクダなどに与えられます。さらに指定時間には、ゾウやサイ、ライオンへのエサやりイベントにも有料で参加できると案内されています(最新のスケジュール・料金は公式でご確認ください)。

とりわけ人気なのが「キリンテラス」です。多くの動物園ではキリンを下から見上げますが、ここは高さのある展望テラスからキリンと”同じ目線”で向き合える設計になっているのが特徴です。
大きな動物とこれほど近い高さで対面できる機会は日常ではまずありません。筆者は、この「見上げる」から「目を合わせる」への転換が、来園者の記憶に強く残る理由だと考えています。
ふれあい広場・ファミリー広場の動物|動物園が初めての方へ
「大きな動物は少し怖いかも」というお子様連れや、動物園が初めての方に、まずおすすめしたいのがこの2つの広場です。
ふれあい広場は、それだけでも小規模な動物園ほどの規模があり、通路にマーラやアヒルが放されるなど、とても近い距離で動物と過ごせます。
会える代表的な仲間をまとめます。
- カピバラ(柵のすぐ近くで観察)
- ケープペンギン
- コツメカワウソ
- カバ、コビトカバ(ミニカバ)
- ワオキツネザル、リスザルなどの小型のサル
- チンパンジー
- タンチョウ(国の特別天然記念物のツル)
- コンゴウインコ類やゴシキセイガイインコ
一方、ファミリー広場には、アジアゾウがいる「ゾウの森」や、乗馬が楽しめる「HORSE CAMP」があります。
こちらではフタコブラクダ、アルパカ、そしてハクトウワシやメンフクロウといった猛きん類にも会えます。

豆知識を一つ。多くの方が「バク」で思い浮かべる夢を食べる想像上の生き物ではなく、実在のマレーバクも「マレービレッジ」で飼育されています。白黒のユニークな体は一見の価値があります。
他園のふれあいコーナーが「触れる時間が区切られた一角」であることが多いのに対し、同園は広場そのものが動物の生活空間になっています。筆者は、この”生活の場にお邪魔する”感覚こそ、動物との距離感に慣れる最初の一歩に向いていると感じます。
パンダは今どうなっている?2025年の最新状況
結論を先にお伝えします。2025年6月28日に飼育していたジャイアントパンダ4頭が中国へ返還され、現在アドベンチャーワールドでジャイアントパンダに会うことはできません(最新は必ず公式でご確認ください)。
アドベンチャーワールドは1994年から中国の成都ジャイアントパンダ繁殖研究基地と協力し、「ブリーディングローン」制度を活用して、国内有数の繁殖実績を積み上げてきました。
ブリーディングローンとは、所有権を中国側に残したまま繁殖のために動物を借り受ける国際協力の仕組みです。生まれた子も中国に所属するため、成長後の返還は制度上もともと前提とされていました。2025年の返還は、その枠組みに沿った節目だと理解すると分かりやすいでしょう。
一方で、パンダがいた施設「ブリーディングセンター」では、2025年7月19日からレッサーパンダの一般公開が始まったと紹介されています。
ふわふわのしっぽとつぶらな瞳を持つレッサーパンダは、近年じわじわと人気を高めている動物です。筆者は、ジャイアントパンダで培った飼育・公開のノウハウが、新しい主役へと引き継がれていく流れだと見ています。
人気の動物という視点で見る注目ポイント
動物一覧を楽しむうえで、「世間で人気の動物」と照らし合わせると見どころが立体的になります。
一般に、動物園・水族館で人気が高い生き物としては、イルカ・ペンギン・カピバラ・カワウソなどがよく挙げられます。これらはいずれも、アドベンチャーワールドの主役級として会える動物と重なります。
ここで一歩踏み込んで考えたいのは、「なぜ同園は人気動物をこれだけ揃えられたのか」という点です。
筆者の見立てでは、理由は二つあります。一つは、温暖な南紀白浜という立地が、寒帯のペンギンから温帯・熱帯の動物まで幅広い環境づくりを後押ししていること。もう一つは、長年の繁殖研究で培った飼育技術が、繊細な種の長期飼育を可能にしていることです。
つまり「人気者が集まっている」のは偶然ではなく、立地と技術の積み重ねの結果だと筆者は考えています。
考察・見通し|アドベンチャーワールドの動物の楽しみ方
ここからは、各地のテーマパークを見てきた筆者の私見です。
一覧を眺めて強く感じるのは、種類の多さ以上に「会い方の豊かさ」が際立っている点です。
ショーで魅せるイルカ、ツアーで学ぶ肉食動物、エサやりで触れるキリンやゾウ、間近で眺めるカピバラ——同じ「動物を見る」でも、距離感も体験の質もまったく違います。これは「ふれあい」を掲げてきたパークならではの強みです。
パンダの返還は、ファンには寂しい出来事でしょう。しかし個人的には、これを一つの区切りと捉え、レッサーパンダやエンペラーペンギンといった他の主役へ注目が広がる好機だと見ています。
これから訪れるなら、「有名な一頭に会いに行く」発想から、「多彩な動物との、いろいろな会い方を味わいに行く」発想へ切り替えると、満足度がぐっと高まるはずです。
ツアーやエサやりは事前予約・時間指定のものが多く、料金や開催内容も変動します。終日かけて楽しむ規模なので、公式サイトでスケジュールと最新の飼育状況を確認してから出かけるのが、賢い過ごし方だと筆者は考えます。
よくある質問
アドベンチャーワールドには何種類の動物がいますか?
約120種・1600頭です。公式サイトによると、海の生き物から猛獣、草食動物、鳥類まで幅広く飼育されており、エリアごとに異なる環境で暮らしています。
アドベンチャーワールドでパンダには会えますか?
現在は会えません。2025年6月28日にジャイアントパンダ4頭が中国へ返還されました。飼育状況は変わる可能性があるため、訪問前に必ず公式サイトで最新情報をご確認ください。
動物にエサやりやふれあいはできますか?
できます。サファリワールドの草食ゾーンでは有料のエサをキリンやラクダなどに与えられ、ふれあい広場ではカピバラなどを間近で観察できます。一部は事前予約制のツアーです(内容・料金は公式でご確認ください)。
まとめ
アドベンチャーワールドは、サファリワールド(肉食・草食)・マリンワールド・ふれあい広場・ファミリー広場という4エリアで、約120種1600頭もの生き物に会えるテーマパークです。
イルカや8種のペンギン、ホワイトタイガーやキングチーター、エサやりできるキリンやゾウ、身近なカピバラやカワウソまで、「会い方」の豊かさが何よりの魅力です。
パンダの返還後の状況など変動する情報は公式サイトで最新を確認しつつ、ぜひご自身の「会いたい動物」を見つけて、心温まる一日をお過ごしください。


