アドベンチャーワールドは、2025年のパンダ帰国を経て、2026年に「いのちのLIVE感」を楽しむパークへ進化しました。
約120種1,600頭の動物、新生マリンライブ、10種類のペンギン、夜間イベントなど、現在の見どころを2024年からの変化とともにお伝えします。
ゲートをくぐった瞬間に感じる草木の香り、遠くから聞こえる動物の声、笑顔で行き交う家族。そのすべてが、この場所でしか出会えない物語です。
アドベンチャーワールドのサファリはどう進化した?
アドベンチャーワールドといえば、まず思い浮かぶのが広大なサファリワールドです。
列車型の専用車両「ケニア号」に乗れば、草食動物ゾーンと肉食動物ゾーンを約25分で一周できます。キリンやシマウマ、ライオンなどが暮らす様子を、車窓からゆったり観察できる定番体験です。
2024年に訪れた際、私が印象に残ったのは、乗り物の速さや派手さよりも、動物たちの暮らす空間に人間がお邪魔するような感覚でした。
エンジン音の隙間から鳥の声が聞こえ、ゾウが地面を踏みしめる様子や、草食動物たちがそれぞれの間合いで過ごす姿が見えてきます。ただ眺めるだけでなく、耳を澄ませることでサファリの解像度が一段と高くなります。
2026年3月21日には、ケニア号の体験を発展させた音声ストーリーガイド「ディスカバリーケニア号」が始まりました。公式発表では、物語を聞きながらサファリを巡り、五感で動物たちの世界を探検する体験として紹介されています。アドベンチャーワールド公式発表
より自由に巡りたい方には、専用カートで草食動物ゾーンを走る「カートサファリ」もあります。このほか、電動バイクを利用する「サファリ Eバイククルーズ」や、スタッフが運転する「ジープサファリ探検ツアー」など、目的に応じた有料ツアーも用意されています。
- 初めて訪れる方や小さな子ども連れ:ケニア号
- 自分たちのペースで観察したい方:カートサファリ
- 動物や生態について深く知りたい方:ガイド付きツアー
- サファリを身体全体で感じたい方:Eバイククルーズ
私がサファリで大切にしているのは、動物を何種類見たかではなく、ひとつの行動を少し長く見守ることです。
首を伸ばすキリン、群れの中で立ち位置を変えるシマウマ、日陰で身体を休めるライオン。一見何も起きていない時間にも、それぞれの命のリズムがあります。
家族で楽しむならプレイゾーンと動物との出会いへ
家族で訪れる場合は、サファリだけに予定を詰め込まず、プレイゾーンやふれあい広場も組み合わせると一日の満足度が高まります。
プレイゾーンには、パークを見渡せる「オーシャンビューホイール」、ジェットコースターの「ビッグアドベンチャーコースター」、小さな子ども向けの「わくわくキッズジャングル」などがあります。アドベンチャーワールド・プレイゾーン案内
乗り物ごとに年齢、身長、同伴者についての利用条件が異なるため、子ども連れの場合は事前確認が欠かせません。当日の安全点検や天候によって運休する可能性もあります。
取材中に心へ残ったのは、乗り物の数よりも、動物を前にした子どもたちの表情でした。
間近で生き物の体温や動きを感じると、図鑑に書かれた知識が、自分の中に残る記憶へと変わります。「動物も緊張しているのかな」と話す子どもの一言に、大人が気づかされることもあります。
2025年7月15日には、ふれあい広場の水鳥の池が、新エリア「BIRDTOPE(バードトープ)」として生まれ変わりました。
ここでは鳥たちを単に展示するのではなく、本来の行動や自然育雛を見守りながら、生息環境そのものに目を向けられるように設計されています。BIRDTOPE公式発表
双眼鏡を使って生き物を探すと、大きくて目立つ動物だけでなく、水辺で羽を休める鳥や、静かに移動する小さな生き物にも関心が広がります。
これは、親が答えを教える体験というより、親子で一緒に「なぜだろう」と考えられる時間です。私は、この問いが自然に生まれることこそ、テーマパークにおける学びの深さだと感じます。
2026年のナイトイベントはいつまで楽しめる?
2024年夏には、夜間特別営業「NIGHT ADVENTURE 2024」が7月26日から8月25日まで開催されました。
夕暮れのサファリでキリンやシマウマを眺める「SUNSET SAFARI BAR」も設けられ、日中とは異なる動物たちの姿が注目を集めました。
昼間のサファリは、動物を探しながら進む明るい冒険です。一方、夕暮れから夜にかけては、音や気配に意識が向き、同じ場所がまったく異なる表情を見せます。
2026年は、7月24日から8月23日までの31日間、夏季限定の「ナイトLIVE!アドベンチャー」が開催されています。期間中は営業時間が午後8時まで延長されます。ナイトLIVE!アドベンチャー公式案内
主な見どころは次のとおりです。
- 夕暮れのサファリを歩く「トワイライトサファリハイキング」
- 夜ならではの動物との距離を楽しむ「トワイライトふれあいパーク」
- イルカやクジラが登場するナイトマリンライブ「LOVES」
- 8月13日から16日まで実施された500機のドローンショー
- 午後2時から入園できる期間限定ハーフデー入園券
ナイトマリンライブ「LOVES」は全席指定の有料公演です。天候や動物の体調によって内容が変更・中止される可能性があるため、当日の案内を確認してください。
夏の夜は幻想的ですが、日中から滞在すると体力を消耗しやすくなります。夜を中心に楽しみたい方は、午後から入園する計画も現実的です。
個人的には、予定を詰め込みすぎず、夕暮れの変化を待つ時間を残しておくことをおすすめします。空の色が変わり、昼には聞き逃していた声が届き始める瞬間そのものが、ナイトサファリの大切な見どころだからです。
レストランや買い物でも「共生」を体験できる?
アドベンチャーワールドの「学び」は、動物展示やライブだけにとどまりません。食事や買い物にも、環境、多様性、地域とのつながりを考える入口があります。
サファリレストラン「Jambo(ジャンボ)」は、2024年11月7日にユニバーサルレストランを目指してリニューアルしました。
株式会社クロフーディング、オリィ研究所、ヘラルボニーなどと協力し、障がいのある方を含め、多様な人がそれぞれの形で働き、食事を楽しめる場づくりが進められています。Jamboリニューアル公式発表
これは設備を新しくしただけではありません。動物との共生を掲げるパークが、人と人の違いにも目を向けた取り組みです。
2026年3月20日には、ギフトショップ「AW」内に「いのちの循環マルシェ」がオープンしました。
地球、地域、動物へ還元する取り組みを持つ約50社、約150点の商品を扱い、買い物を通して生産背景や自然との関係を知ることができます。いのちの循環マルシェ公式発表
お土産を選ぶ時間は、一日の最後に訪れる小さな分岐点です。見た目のかわいらしさだけでなく、「どこで作られ、どのような未来につながるのか」という視点を持つと、買い物そのものが体験の続きになります。
レストランのメニュー、提供時間、販売商品は時期によって変わります。特定のメニューを目的に訪れる場合は、当日の営業状況と最新情報を公式サイトで確認しましょう。
混雑を避ける回り方と2026年のチケット術
アドベンチャーワールドを快適に楽しむには、入園後に予定を考えるのではなく、見たいライブと予約制ツアーを軸に順路を組むことが重要です。
平日は比較的動きやすい傾向がありますが、夏休み、連休、夜間営業日には混雑が集中します。確実に空いている日時を断定することはできないため、公式の営業時間とチケット販売状況を確認したうえで計画してください。
おすすめの基本手順は次のとおりです。
1. 来園日の営業時間と休園日を確認する
2. 見たいライブの開始時刻を調べる
3. 予約が必要なツアーを先に確保する
4. 開園後は混みやすいサファリまたは体験へ向かう
5. 昼食は正午より少し早めか遅めにずらす
6. 午後は屋内展示や休憩を挟む
7. 夜間営業日は夕方以降のために体力を残す
公式サイトで公開されている通常のケニア号は無料で利用できますが、特別解説、貸切型のツアー、Eバイクなどは有料です。内容や予約方法はそれぞれ異なります。
小さな子ども連れでは、移動距離と暑さ対策も欠かせません。すべてを一日で回ろうとせず、「サファリを中心にする日」「動物とのふれあいを中心にする日」のように目的を絞ると、気持ちに余裕が生まれます。
恋人や友人同士なら、昼のサファリと夕方以降のライブを組み合わせると、時間帯による雰囲気の変化を楽しめます。ひとりで訪れる場合は、解説をじっくり聞き、ひとつの動物を長く観察できることが大きな魅力です。
2026年には、2027年5月末まで繰り返し入園できる「もっと無限アドベンチャーパス」も案内されています。ただし、チケットの種類、販売期間、価格、対象条件は変更されることがあります。
営業時間や有料ツアーも日によって異なるため、古いブログやSNSだけで判断せず、訪問直前に公式情報を確認してください。公式営業時間案内
2025年のパンダ帰国と2026年の新体験
2025年の最も大きな出来事は、ジャイアントパンダ4頭の中国帰国です。
良浜(らうひん)、結浜(ゆいひん)、彩浜(さいひん)、楓浜(ふうひん)は、2025年6月28日に和歌山県白浜町を出発し、中国四川省の成都へ到着しました。ジャイアントパンダ4頭の到着に関する公式発表
帰国の背景には、日中共同のジャイアントパンダ保護プロジェクトに関する契約期間の満了があります。24歳だった良浜については、高齢のパンダに対応した施設や医療体制が整う中国で過ごすことが望ましいという専門家の意見も示されました。
1994年から30年以上続いた共同繁殖研究の中で、アドベンチャーワールドでは17頭のジャイアントパンダが誕生しました。4頭の帰国は寂しい出来事である一方、保全を目的とした国際的な取り組みの節目でもあります。
パンダに会うことを最大の目的としていた方は、2026年現在、園内でジャイアントパンダを観覧できないことを理解しておく必要があります。
ただし、パンダがいなくなったことで、このパークの魅力まで失われたわけではありません。むしろ、ほかの動物たちの個性や、施設全体が積み重ねてきた飼育・教育活動に光を当てる転換点になったと私は考えます。
2026年3月21日からは、「地球でいちばん 癒されるテーマパークへ〜世界中の『愛おしさ』に出会う旅〜」を掲げ、新しいエデュテインメント体験が始まりました。
同年3月には、約250羽のペンギンと音楽、香り、映像などを通して向き合う「ペンギンワールドラウンジ」も登場しました。公式発表では、ペンギンとともに体験を生み出す共創型インタラクティブアートと位置づけられています。ペンギンワールドラウンジ公式発表
さらに、2026年7月18日からフンボルトペンギンとマゼランペンギンの公開が始まりました。これにより、公式発表では日本で唯一、10種類のペンギンに出会えるパークになったとされています。10種類のペンギンに関する公式発表
種類の多さだけに注目するのではなく、寒冷地から温帯まで異なる環境で進化してきたペンギンを比較できることが重要です。体格、羽の模様、泳ぎ方、群れでの距離感を見比べれば、生物多様性という言葉が具体的な姿を持ち始めます。
2026年の目玉「Always Together」とは?
2026年7月18日、マリンライブ「Smiles」から感動のバトンを受け継ぐ新生マリンライブ「Always Together」が開幕しました。
「Smiles」は2017年の開始以来、累計約800万人を魅了したと公式に発表されています。その歴史に区切りをつけ、「Always Together」誕生30周年を記念した約40分の完全オリジナルストーリーへ刷新されました。新生マリンライブ公式発表
物語の中心は、不器用な若者「ナギ」と、群れになじめないイルカ「ハル」です。イルカやクジラに加え、コツメカワウソやハリスホークなど、計6種・最大21頭の動物が登場します。
一般観覧席は無料ですが、世界観を間近で楽しめる130席限定の有料エリアも設けられています。販売状況や当日の公演内容は、公式案内を確認してください。
私が注目したいのは、動物の技を順番に見せる構成ではなく、人と動物の関係を一本の物語として描こうとしている点です。
テーマパークのライブは、目の前の迫力だけでも観客を楽しませられます。しかし、そこに登場する命がどのように互いを受け入れ、関係を築くのかまで描けば、観客の中に残る問いはさらに深くなります。
アドベンチャーワールドは、楽しさと学びを別々に提供するのではなく、心が動いたあとに自然と考えたくなる順序を大切にしています。この体験設計こそ、ほかの施設と比べた際の大きな特色です。
訪れる人の心を動かす「共感設計」
アドベンチャーワールドを語るうえで欠かせないのが、動物との距離だけでは測れない心の余韻です。
ライブが終わったあとの静かな時間、アニマルエデュテイナーの説明にうなずく親子、記念写真を撮るカップル。一人ひとりの過ごし方の中に、命と向き合う小さなきっかけが宿っています。
かつてはジャイアントパンダが大きな象徴でした。しかし2026年のパークは、約120種1,600頭すべての命へ視線を広げ、「台本のない生のドラマ」を伝えようとしています。
動物は毎日同じ動きをするわけではありません。姿がよく見えない日もあれば、思いがけず活発な姿を見せてくれることもあります。
この不確かさを「期待外れ」と考えるのではなく、生きているからこその出来事として受け止める。その姿勢を自然に育てることが、アドベンチャーワールドの共感設計なのだと私は考えます。
家族であれば、子どもの疑問を急いで正解へ導かず、一緒に観察してみてください。
恋人や友人とは、同じ動物を見て何を感じたかを話してみると、それぞれの価値観が見えてきます。ひとり旅なら、時間に追われず、一頭、一羽の動きを静かに追う贅沢を味わえます。
アトラクションは人生の縮図です。予定どおりに進まないことや、見たかった動物に会えないこともありますが、その余白から思いがけない物語が生まれます。
まとめ|2026年はパンダ帰国後の新しい物語に注目
2024年は、夜間サファリやユニバーサルレストランなどを通して、環境や多様性との共生が深まりました。
2025年には、良浜、結浜、彩浜、楓浜が中国へ帰国し、新エリア「BIRDTOPE」が誕生しました。パンダとの長い歴史が一区切りを迎えると同時に、ほかの命へ目を向ける新しい歩みが始まった年です。
2026年は、「ディスカバリーケニア号」「ペンギンワールドラウンジ」「いのちの循環マルシェ」、新生マリンライブ「Always Together」など、五感と物語を重視した体験がそろいました。
さらに、10種類のペンギン、夏の「ナイトLIVE!アドベンチャー」など、パンダ帰国後だからこそ見えてくる魅力も広がっています。
私はテーマパークライターとして、アドベンチャーワールドの価値は、珍しい動物の数だけでは決まらないと考えています。
動物と人、自然と技術、過去と未来。それぞれの関係を丁寧に結び直し、訪れた人が自分の中にある優しさを持ち帰れることこそ、この場所の強みです。
よくある質問
2026年現在、アドベンチャーワールドでパンダに会えますか?
ジャイアントパンダ4頭は2025年6月28日に中国へ帰国したため、2026年現在、園内でジャイアントパンダを観覧することはできません。
パンダとの共同繁殖研究の歴史や思いを伝える企画が実施されることはありますが、開催内容は公式サイトでご確認ください。
2026年の一番新しい見どころは何ですか?
2026年7月18日に開幕した新生マリンライブ「Always Together」と、新たに加わったフンボルトペンギン、マゼランペンギンが大きな見どころです。
サファリでは、2026年3月から始まった「ディスカバリーケニア号」にも注目です。
子ども連れでも一日楽しめますか?
サファリ、動物との出会い、マリンライブ、プレイゾーンがあるため、年齢に合わせて楽しめます。
ただし、遊園地の乗り物には年齢・身長・同伴条件があります。夏は移動と暑さによる負担も大きいため、休憩時間をあらかじめ予定へ入れておくと安心です。
2026年の夜間営業はいつまでですか?
「ナイトLIVE!アドベンチャー」は、2026年7月24日から8月23日まで開催予定です。
営業時間、ライブ、動物の公開状況は天候や体調などにより変更される場合があります。訪問当日に公式サイトを確認してください。
チケットやツアーは事前予約が必要ですか?
通常のケニア号など、入園後に無料で楽しめる体験もあります。一方、ガイドツアー、Eバイク、特別席、ナイトマリンライブなどは有料または事前予約制です。
売り切れる場合があるため、目的の体験が決まっている方は早めに公式販売ページを確認しましょう。
編集後記|夢咲未来の取材メモ
今回あらためて感じたのは、アドベンチャーワールドの本質が、特定の人気動物だけに支えられているわけではないということです。
動物の小さな仕草を言葉にするアニマルエデュテイナー、見えない場所で健康を支える飼育スタッフ、誰もが過ごしやすい空間をつくる人々。その積み重ねが、約120種1,600頭の命と私たちをつないでいます。
2025年のパンダ帰国は、大きな寂しさを伴う出来事でした。それでも2026年のパークは、寂しさを急いで別の人気者で埋めるのではなく、一頭一羽の「今、生きている姿」に光を当てました。
そこに、私は誠実な進化を感じます。
訪問時は、すべての予定を完璧にこなそうとしなくても大丈夫です。ふと足を止めた先で動物と目が合ったり、家族の思いがけない一言に笑ったりする瞬間こそ、あとから大切な物語になります。
情報は2026年8月16日時点の公式発表をもとに整理しています。営業時間、料金、販売状況、動物の公開、イベント内容は変更される場合があるため、訪問前にアドベンチャーワールド公式サイトをご確認ください。


